土田博士
「前回は
主人公に行動動機を作るために『欠損』を作ろうって話をしたね。覚えているかい?」
まり子ちゃん
「おなかが空いているから『食べたい』という動機ができるように、何か欠けているものを埋めようとして、行動するって話でしたね」
土田博士
「そうだったね。今回は、『欠損』以外で主人公の行動を促す方法を考えてみよう」
まり子ちゃん
「『欠損』以外ですか? 何があるかな…。おなかが減ってるから食べたいし、貧乏だからお金が欲しいんですよね…。難しいな」
土田博士
「じゃあ、まり子ちゃんは、どうして漫画家になりたいんだい?」
まり子ちゃん
「お金が欲しいからです」
土田博士
「え…。いや、それはそうだろうけど、お金を稼ぐ方法は他にもあるよね。その中で、どうして漫画家になりたい、って思ったんだい?(汗)」
まり子ちゃん
「そうですね。私、『ハガレン』を読んで凄く感動しちゃって、それで『こんな漫画が描きたい』って思ったんです」
土田博士
「つまり、憧れがあって、そんな風になりたいって思ったって事だよね。そのように、『欠損』がなくても、『憧れ』があれば、人は行動するんだ」
まり子ちゃん
「ああ、そういう話ですか」
「憧れの人」を作ろう!
土田博士
「例えば『
ONE PIECE
』を見てみよう。第1話で出てくる重要人物と言えば?」
まり子ちゃん
「シャンクス!」
土田博士
「そう! ルフィは第1話でシャンクスに出会い、『こんな男になりたい』と思うんだ。『憧れ』を『目標』にすることで、ルフィの『海賊王になりたい』っていう動機を生んでいるんだね」
まり子ちゃん
「確かに、もし『ONE PIECE』にシャンクスがいなかったらって考えると、ルフィが海賊王になりたいっていうのが、なんかただの成り上がり物語みたいになっちゃいそうですね」
土田博士
「他にも、『
HUNTER×HUNTER
』ではジン、『
DRAGON QUEST ダイの大冒険
』ならアバン先生、『
天空の城ラピュタ
』ならお父さんがあこがれの人だね。最近だと『
僕のヒーローアカデミア
』のオールマイトもいるね」
まり子ちゃん
「だいたい、みんなお父さんか師匠なんですね」
土田博士
「『憧れの人』ってなると、どうしてもそうなっちゃうかな。この手法は昔からずっと使われ続けているけど、いつまでも魅力を失わない手法だと思うよ」
まり子ちゃん
「じゃあ、パクっても大丈夫なんですね! ばんばんパクろうと思います!」
土田博士
「あ、あんまり『そのまんま』にならないように気をつけてね…。次回は『憧れの人と別れさせよう』って話をするよ」
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